ブルース、ロック、カントリーどれも吹く上で絶対欠かせないセカンドポジション。
今回はそんなセカンドポジションについての解説と、始めての方がセカンドポジションを練習するにあたって参考になる簡単な曲も紹介していきたいとおもいます。
セカンドポジションって何?
セカンドポジション(又はクロスポジション)は、曲のキーの4度上のハーモニカを使って吹かれる奏法です。(例 曲のキーがCの場合ハーモニカのキーはF)
2番の吸音を「ド」としてスケールを組み立てます。
何故ブルースにはセカンドポジションなの?
冒頭でも触れたようにブルースやロックを演奏するにはセカンドポジションは欠かせません。
それでは何故欠かせないのか。ファーストポジションではいけないのか?
この章ではその理由について軽く解説していきたいと思います。
主にブルースやロックを演奏する時にはブルーノートスケールというものを使用するからです。
ブルーノートスケールとはブルースやロックをはじめ他にはジャズなどに使われるブルージーで哀愁の漂うような音階を配置したスケールの事です。
ブルーノートスケールでは3番、5番、7番の音が半音低くなっており、この3つの音は、例えばCのハープを使ってファーストポジションで吹いても(ベンドを使っても)奏でることは出来ません。
ですが、セカンドポジションのFのハープを使えばこの半音低い音を奏でることが可能になることから
ブルースにはセカンドポジションが適しているといえるのです。
ハープで吹くにはどうすればいいの?
それでは長々と説明してきたセカンドポジション。
使うハープや理由はわかったけれど、結局どうやって吹けばいいの?
今回の章ではその疑問についてお答えしていきたいと思います。
上でもお伝えしたとおりセカンドポジションでは2番の吸音を「ド」としてスケールを組み立てます。このセカンドポジションでは低音域から中音域の吸音を中心に演奏する場合が多く、2番、3番、4番のベンド、フェイクは必須です。
まとめると4度上のハープを使って低音域から中音域の吸音を中心に演奏をし、ベンドやフェイクのようなテクニックを織り交ぜるです。
まあ、とはいえ文字で説明してもいまいちイメージが湧かないと思いますので
次章ではセカンドポジションを使用した楽曲をいくつか紹介したいと思います。
セカンドポジションを聴いてみよう!
先ほど説明したとおりこの章ではセカンドポジションを使用している楽曲をいくつか紹介していきたいと思います。
Little Walter/ My Babe
ブルースハープ、セカンドポジションと聞いたら絶対にこの人を外しては語れないでしょう。
アンプリファイド奏法を初めてしたといわれている(諸説有り)ブルースハープの革命児
リトル・ウォルター彼の登場によってブルースハープという楽器がよりクリエイティブな物に
昇華していったと言っても過言ではありません。
彼についてはまた次回詳しく解説するとして、今回紹介するMy Babeという曲は1954年のR&Bチャートで1位に輝いた曲で、後にエルヴィス・プレスリーなど後生の多くのミュージシャンにカバーされています。
the PAUL BUTTERFIELD BLUES band/Born in Chicago
ホワイトブルースの草分け的存在ポールバターフィールドブルースバンド
彼等の曲で最も有名なこの曲は、映画ブルースブラザーズの挿入歌にも使われました。
ボーカリストのポール・バターフィールドの吹くエネルギッシュなハープは、先程のリトル・ウォルターとはまた違った印象を受けると思います。
Sonnyboy williamson/ Help Me
今までシカゴブルース系のハーピストばかり紹介してきましたが、次に紹介するのはデルタブルースの巨人サニーボーイ・ウィリアムスンIIです(IIとなっているのは同時期に同名のサニーボーイがいたため) こちらのサニーボーイはリトルウォルターやポールバターフィールドよりも少し世代が上のミュージシャンで何でもあの伝説のブルースマンロバートジョンソンと同じステージに立っていたとか。
Lee Oskar/ San Francisco Bay
最後に紹介するのはブルース以外のジャンルからリー・オスカーです。
彼の吹くハープはとにかくメロディアスで、ブルースハープという事を疑ってしまう程のテクニックも持ち合わせています。
彼の名前を冠したハープも発売されており、現在世界最高峰のハーピストの1人と言っても過言では無いでしょう。
まとめ
今回はセカンドポジションの簡単な解説から、それが使われている有名な曲をほんの僅かですが、
紹介させていただきました。
コメント